マエストロとマネージャーと恋と嫉妬と
「そんな!」(独)

えっ?
今までの会話からは、考えられない様な悲鳴にも似た声だった。
何かまずった?

「……あ、ごめんね。もしかして、もう予約と
かしちゃった?うーん。じゃ、もう一人何と
かならないかな?三人で食事しようよ。彼女
にも君の事紹介したいし。」(独)

「酷い!!私との事は遊びだったの?!」
(独)


「エエエーーーーーーーー!!!」
(もはや日本語)


はああああああっ?!
自分の人生、そんな台詞とは無縁だろうと思っていたのに!

「……まっ、まま、待って!僕、アーデルとは
お付き合いし、してるつもり、無かったんだ
けど……。ごっ、誤解させてしまってたなら、
ごめ……ん……。」(独)


何だか良く分からないまま、謝っている自分がいた。
僕が他の女性と食事やデートに行くことで、奏ちゃんに今までとは違う感情を呼び起こしたくて、アーデルには協力して貰ってたはず。

それはアーデルだけじゃなくて、オケのメンバーや、事務局の人だったりした。(全て仕事関係なのが情けないが…)

アーデルだって、それを承知で色々と付き合ってくれてたはずだ。


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