運 命って信じますか…?
それにしても海心は大丈夫だろうか。
ちゃんと友達できてんのかな。
嫌がらせ受けてないよな。
1番心配なのは勉強。
アイツの学力じゃきついと思うんだが…
こー見えて俺って海心のことに関してはすげー心配性。
まぁ、俺の大切な幼なじみでもあるけど、俺の中で海心は1人の女性。
いつになったら幼なじみ卒業させてくれんだよ…
「蒼汰〜、お前ほんと人気者だぞ!!」
龍生が嬉しそうに俺の所に走ってきた。
なんの人気だよ…
…。廊下で固まっているありみたいな集団はなんなんだ。
「あそこの女の子たち、お前のこと一目みたいって全クラスから駆けつけてきたんだとよ〜!!」
だるい。これはだるい。
まぁどうせ、俺の秘密知ったら全員逃げるだろうな。
いつもいつもこうだった。
中学ん時も同じ感じで。
告られる度に、実は俺、こうなんだって話すとみんな逃げていく。
所詮そんなもんさ。
ただ、秘密を知っててもそばにいてくれるのは海心。
俺の秘密を打ち明けたとき、海心は泣きながらも全部受け入れてくれた。
その後も、変わらないあの海心の笑顔を俺に向けてくれた。
だから海心は大切なんだ。
俺の中でただ1人の女なんだ。