生徒会長と恋の罠



「そういえば‥‥立花くん、生徒会室に来るの久しぶりですね」

「んー?そうだっけ?」

覚えてないなぁ、と惚ける立花くん。覚えていない時点で久しぶりなのでは‥‥と思ったけど、それはあえて口に出さなかった。

‥‥目も覚めちゃったし、早く仕事でも片付けて帰ろう。


「あれ?平沢ちゃん仕事するのー?」

「誰かさんのせいで目が覚めたので‥‥ちなみに立花くんの仕事はあれです」

そう言って立花くん専用の机を指させば、そこには大量の書類が積み重なっていた。



「っ‥‥ちょ、嘘でしょ!?」

「残念ながら現実です」

「オレ、真面目に部活動してたのに!」

「そうですね」

「やーくんは女の子と遊んでいただろうけど、オレは部活動を‥‥」

ハルちゃん酷い、とついには項垂れていた。


< 15 / 62 >

この作品をシェア

pagetop