生徒会長と恋の罠



「お前ら‥‥ドアを開けっ放しで騒ぐのはやめろ」


「ずいぶん賑やかですねぇ」


明らかに不機嫌な顔をして生徒会室へ入ってくる我らが会長、成瀬くん。
その後ろにいる柊くんは目を細めてこの状況を見て笑っていた。


--パチ、と柊くんと目が合う。


やばい、逃げろと頭の中で警報が鳴っている。



「‥‥久しぶりですね、ミオリさん」

「ひ‥‥ヒサシブリデスネ」


何ですかその意味深な笑み‥‥というか首根っこ掴まないでください!


「ミオリさんと会えるのを、心待ちにしていたんですよ」

「さ、左様ですか‥‥」

「それなのに、」


目が合った瞬間逃げようとするなんて酷いじゃないですか、と奴は耳元で囁いてきた。


「っ‥‥ひ、」

もう鳥肌総立ちなんだけど‥‥!?

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