生徒会長と恋の罠
「--‥‥大和、」
成瀬くんの冷たい声が、柊くんの名前を呼んだ。騒がしかった生徒会室が一瞬にして静かになる。
「‥‥分かりましたよ」
ミオリさんイジメは後にします、と柊くんは"やれやれ”といった感じで私から離れていった。
‥‥た、助かった。いや、助かってないよ。あの悪魔"後にします”とか言ったよね。
後で何が起こるの‥‥!?
だからそんなことを考えていた私には、
「ハルちゃん嫉妬だねー」
「悠は本当に分かりやすいよね」
「どっかの鈍感には分からないようですが」
「‥‥うるさいよ、お前ら」
彼らがそんな会話をしていたことに気付かなかった--‥‥