生徒会長と恋の罠


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「‥‥あの、ひとついいですか?」


おずおずと手を挙げた私に4人の視線が一気に集まった。


「どうしたの?ミオリちゃん」


生徒会唯一の良心である雨宮さんが優しい笑みを向けてくる。

だから私は思っていることを口にした。



「皆は何で生徒会室にいるの」と。



「え?何で‥‥って俺たち生徒会役員だよ‥‥?」

「だって雨宮さん、いつも仕事をパパッと終わらせると家庭科室に行っちゃうじゃん」

「ひ、否定出来ない‥‥」


料理を作るのが大好きな彼は、生徒会の仕事を早めに終わらせて家庭科部の方へと行ってしまう。
別に仕事に支障はないから会長の成瀬くんは気にしないようだけど。

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