生徒会長と恋の罠
「ほら、大和の好きなブラウニー作ってきたよ」
「お茶にしましょう」
俺が即答すると、「じゃあ準備するね」と結人はそそくさと中に入っていく。
しょうがないですから、結人の策にのってあげますよ。
「香瑠もお茶にしませんか?」
「!す、する!」
そんな香瑠の姿に、ふっと笑みを浮かべる。
‥‥彼女とも以前、こんなやりとりをしたなぁと。
「やーくん?」
「‥‥何でもありませんよ」
追い出したのは自分の方なのに、早く帰ってほしいなんて‥‥とんだ矛盾ですね。