元通りになんてできない

「おはようございます」

「おはようございます。…昨日は有難う。何だか、照れ臭いわね」

「あ、鷹山さんは正直ですね。お陰で恥ずかしい事を、もう気にしないでよくなりました。
だから、言葉にするって効果あるんですよね」

「それより、それ…」

「ああ、やっと着て来ましたよ。これ」

「やっぱり、よく似合う」

「そうですか?逆に有難うごさいます。
俺、着て思ったんですけど、サイズよく解りましたね?ほら、袖も、首周りも、中々袖が合うのとか難しいんですけど」

「それはね、身長もなんだけど、信君と同じような体形かなと思ったからなの」

「…なるほど。じゃあ、昨日の汚れたシャツの代わり、また買って貰おうかな〜?」

「良いわよ〜。遠慮なく言ってくれたわね。あ〜、でもね、メンズショップって何だか緊張するね」

「そうですか?」

「うん、この間は勢いで買って来たけど、ゆっくり見て買うのは中々キツイかも」

「そんなもんすか?」

「そんなもんです」

「…鷹山さん?」

「何でしょう?」

「弁当頼めませんか?」

「え〜っ、何また、急に…」
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