元通りになんてできない
動物園へGo
幸元君に渡したシャツ、サイズが気になったけど、一々聞かれるのも鬱陶しいだろうから、あれ以来そのままなんだけど。着替えたかどうかも解らない。帰るまで会わなかったから。
色も気に入ってくれたかどうか…。
…まあ、いいか。
今日は知里と動物園に行く事になっている。
園内で食べるつもりでお弁当を作っていた。
小さい子供を連れて移動するのは思っている以上に大変だ。荷物は軽く、少なく、必要最低限。両手が空くようにバッグはショルダー。
いつ、どんなハプニングが起きるか解らない。
突然の怪我や、睡魔、迷子など心配したらきりが無く、出掛けられなくなりそうになる。
沢山歩いて疲れても翌日に影響する。
ほどほどに見て、ほどほどの時間に帰らないと、お互いに疲れきってしまうだろう。
愚痴っても仕方ない。私しかいないんだから…。
「知里行こうか?おしっこは大丈夫?ない?」
「ない」
じゃあと、リュックを背負わせた。
私はお弁当を入れる為、大きめのショルダーバッグだ。
「いい?ちゃんと聞いてください。今から電車に乗ります。知らない人や、大きい人が一杯いるけど、お母さんと手をギュッとしてたら大丈夫だからね?」
「うん」
「よし、行こう」
「いこう」
信君、冒険です。知里と動物園行ってくるね。