元通りになんてできない
互いの荷


「おはようございます」

「おはようございます」

「相変わらず早いっすね?いや〜この前まで寒い寒いって起きられないって思ってたのに、今は程よい暖かさで起きられなくて…」

「アハハ、何それ。それは結局いつも眠いって事よね?」

「間違いないです」

「もう…。まあ遅刻せず来れてるからいいんじゃない?」

「アッフ、すいません、…まだ眠いっす」

「ちょっとぉ。欠伸移りそう。アハハ」

「良かった」

「え」

「今日は笑ったから」

「幸元君…」

「俺のコーヒー、頼んでも?入れてもらっていいですか?」

「…はい、いいですよ。あり無しで?いい?」

「はい、あり無しで。俺はいつも変わりませんから」

…。


「鷹山さん、…いや、やっぱり何でもないです。有難うございます。俺、あっち戻ります」

「あ、はい」

幸元君はカップを持って出て行った。

……。

ま、聞きたい事がある事くらい、私でも察しがついているけど…。
< 96 / 191 >

この作品をシェア

pagetop