元通りになんてできない
聞きたいけど簡単には聞けない。
凄く踏み込むような気がするから。
言える話なら、溜め息混じりにでも、とっくに話しているはず。
それがないのは、そんな話じゃ無いからだ。
変な沈黙から逃げるように部署に戻ったけど…。
思い切って突っ込んで聞かないと話してはくれないよな…。
でも、俺に話してくれるだろうか…。
そもそも、こんな…頼りない俺に、何をどうする事もできないだろうし。
俺は忘れるくらいしていなかったメールを、久々に送った。
【鷹山さん。少し話、しませんか?
無口にご飯食べるだけでも構いませんよ?
今日、“個室のカフェ"で待ってます。 幸元】
送信っと。
来てくれないかもしれない。
それならそれでもいい。
抱えたモノを持ち続けるのはとても辛いし、しんどい。
吐き出せるなら、言葉にして吐き出した方がいいに決まってる。
まあ、その相手になれるかどうかは解らないけど。
返信は無かった。