俺様悪魔VS僕系天使
“―…裏切ったりしないよな? ”
その言葉に首を傾げる。
なんか、田中くんいつもと違う―…
“俺から離れていかないよな?”
“ずっと傍にいてくれるよな…?”
「裏切らないし、傍にいるよ」
だって私たち付き合ってるじゃん、と伝えると田中くんの声色が明らかに安堵したものへと変わった。
“だよな。ごめん変なこときいて”
じゃあおやすみ と言って電話は一方的に切られてしまった。
「結局なんだったんだろう?」
自分の彼氏のことなのに、私にはまだまだ知らないことだらけだ。
「でもまぁ、ゆっくりでいっか」
スマホを枕元に置くと瞼を閉じる。
そしてゆっくりと意識が遠のいていった…