俺様悪魔VS僕系天使
(田中くんだ)
メールの送信者は田中くん。
その内容は、少し廊下に出てきて ということだった。
よいしょ、と席を立って廊下に出ると既にそこに田中くんはいた。
「どうしたの?」
「会いに来たんだよ」
にこっと笑った田中くんは、しかし次の瞬間には目に冷ややかな光を宿らせた。
「さっきの、だれ?」
さっきの…というと、津曲くんのことだろうか?
「ノート見せてって言われて…」
見せただけだよ? と付け加えると田中くんは何か考えたあとに じゃあさ、と口を開いた。
「次は俺に貸してよ」
「田中くんに?
でも、田中くんたちのクラス…
もうこの教科終わったんじゃないの?」