俺様悪魔VS僕系天使



「いいから貸して」


有無を言わさない口調に私はひとつ頷くことしかできなかった。


最初は

ヤキモチかな?

なんて考えて、幸せな気持ちになってた。


けれど、それは気のせいだったと――違ったのだと確信したのは、3日後のこと。


“いまの誰?”

“何してんの?”

“まさか浮気じゃないよね?”


そんな内容のメールが1日に何回も送られてくるようになった。

それも決まって男子と話している時に、だ。

最初はちゃんと返信もしていたけど、
そのうちめんどくさくなって返信をしなくなった。


そしたら田中くんは私のクラスまでやってきて、なぜ返信をしなかったのかと問いただしてくる。

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