俺様悪魔VS僕系天使
トモリ
なんでも、今日は彼氏の灯くんと放課後デートらしい。



「素直じゃないなぁ」


夏夜の去って行った方を見ながら爽くんが苦笑する。


「俺さ、さっきの子に呼ばれて来たんだよ」


「え?夏夜に?」


2人は接点なんてあったんだろうか。

普段あまり男の人と絡まない夏夜が自分から話しかけるとは、なんとも珍しい事だ。


「美湖ちゃんが困ってるって言ってた」


爽くんの声が柔らかくなる。


「あの子…夏夜ちゃんだっけ?
よっぽど美湖ちゃんのことが大事なんだね」


きっと夏夜は私に気を使って爽くんに連絡をしてくれたんだ。

普段から他人の事にはあまり深く首を突っ込んでこない夏夜。

そんな彼女がまさか、爽くんに連絡してくれてたなんて。


「それで。
何があったの?」


「うん、実はね――……」



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