俺様悪魔VS僕系天使
「貝崎さんて面白いね」
「あ、ありがとう…?」
にこにこと爽やかな笑顔を浮かべてる市瀬くん。
「ところで少しだけ時間もらえる?」
「うん、いいけど…」
首をかしげていうと、市瀬くんは「よかった」と王子の笑みを浮かべて私の左手をとった。
「じゃあ少し別なところで話そう」
「…っ」
ど、どどどしよう!
爽やか王子に手をつながれてる…っ。
どこに向かってるのか分からないけれど、
それまでに私の心臓がもつかな…。
あれ、ここって…音楽室?
なぜ音楽室?
まぁいっか。
「着いたよ―って、大丈夫?」
顔赤いけど、と手を伸ばして指先で頬に触れてきた。