俺様悪魔VS僕系天使


「付き合ってくれないかな?」


「う、………ん?」



ぼーっとしながら聞いていたら、ふと耳に入ってきた言葉。


「えと、いまなんて…?」


空耳かな。

だって私なんかにそう言ってくれる人なんて今までいなかったもの。


私のイマイチな反応に市瀬くんは口元を少しだけ綻ばせた。


「もう1度いうよ。

高校に入学してからずっと、貝崎さんのことが好きでした。

よかったら僕と付き合って下さい」



言葉が出てこない。


きっとこれは夢、だよね?


力いっぱい両頬を引っ張ってみるけれど、
ちゃんと痛みがあった。

ゆ、夢じゃ…ない。

涙目でヒリヒリしてる頬を手のひらで押さえる。

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