俺様悪魔VS僕系天使

「根暗くんなんじゃない?」と、

いつの間にか机の上に出されていたポテチとチョコレートを食べながら夏夜がニコニコと可愛らしい笑顔でさらりと毒を吐く。


夏夜は見た目が可愛いから、よく男子から告白される。

けど、その性格を知った途端に離れていく男子がほとんど。

夏夜本人は「うるさい虫がいなくなって良かった」と言って大して気にしていないようだけれど、私はそんな男子に対して少しの苛立ちを感じていた。


「でもそろそろ学校来ないと出席足りなくなっちゃうよね」

これまでの授業ノートのコピーと、文化祭で決まったことをまとめた用紙を咲間くんの机の中に入れる。

「もー、そんなん気にしなくていいのに。美瑚は優しすぎるんだよ」


「優しくないよ、フツーフツー!」

ぎゅうっと抱きついてきた親友の頭を撫でながら苦笑してると、担任の西山先生が入ってきて足のホームルームが始まった。
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