BEAST POLICEⅢ
「!!!!」

爆発音にも似た発砲音に、咄嗟に身を隠す。

2段積みの荷の下段が発砲の衝撃で大きく抉れ、バランスを崩して転倒する。

凄まじい威力だった。

「惜しいな、もう少しで体が真っ二つになる所が見られたのに」

十数メートル先から、オルロフの声が聞こえる。

荷の陰から覗き見る倉本。

オルロフは、大型の銃を構えていた。

OSV-96。

90年代初頭に、ロシアのKBPトゥーラ器械製造設計局が開発したセミオート対物ライフル。

12.7ミリ弾を使用し、装薬量が多い為に弾丸が高初速で飛び、より長射程になり貫通力も高い。

専用のB-32装甲貫通弾を用いれば、1.8キロ先の軽装甲車両を破壊する事が可能である。

狙撃銃とはいえ、本来対人目的に使用するには威力があり過ぎる銃だ。

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