BEAST POLICEⅢ
信じ難い思いの中、スコープの中で野獣達は動く。

コルトローマンを迷わず構える倉本と巽。

2人は即座にオルロフの狙撃位置を特定し、引き金を引く。

迫って来る357マグナム弾。

スコープ大写しに、弾丸が近付いてくる。

それが、オルロフの見たこの世で最期の光景。

倉本の弾丸は銃のスコープを貫通してオルロフの片目から頭部を撃ち抜き、巽の弾丸はオルロフの左胸を撃ち抜いていた。

頭部と心臓。

急所2ヶ所を撃たれては死ぬしかない。

銃器こそ最強と信じたオルロフは、その銃器を扱う2匹の野獣によって、その命を奪われた。

「……」

硝煙の上がるコルトローマンの向こう側。

「千尋…」

倉本は小さく呟いた。

「仇は取ったぞ…」

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