BEAST POLICEⅢ
「このまま逃がすと思ってんのかよ」

巽が言うが。

「止せ」

立ち止まる事なく亮二が返す。

「拷問の傷に銃創に…もう肉体が限界を迎えているだろう。続けた所で相討ちにも持っていけない。逮捕なんて夢のまた夢だ」

「試してみるかよ…!」

亮二の言葉に憤る巽だったが。

「!」

倉本が制する。

悔しいが亮二の言う通りだろう。

今回の案件で、彼らは疲弊し過ぎた。

立て続けにこの暗殺者達を相手にするのは厳しいだろう。

「そういう事だ」

「また愉しむ機会を待ってるぜ」

2人の暗殺者の去っていく姿を、倉本達は指を咥えて見ているしかない。

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