BEAST POLICEⅢ
某日正午。

都内の大学の大学院生が大学本館時計塔にM4カービン銃、レミントンM700狙撃ライフル等の銃器、立て籠もりの為の食料等を持ち込み、受付嬢や見学者を殺害した後に同時計塔展望台に立て籠もり、眼下の人を次々に撃ち始めた。

事件の一報を受けた警視庁が出動するも、90メートルもの高さを利用した射撃に歯が立たない。

「SAT(特殊急襲部隊)の突入は?」

「時計塔への侵入は、犯人の狙撃がある為に不可能だ。展望台に陣取っている為にヘリでのラペリング(懸垂降下)やファストロープも危険が伴う。現在の所、手詰まりだ」

ハイジャック事件、重要施設占拠事案等の重大テロ事件、銃器等の武器を使用した事件等への対処、また刑事部の特殊犯捜査係だけでは対処できない凶悪事件にも出動する精鋭部隊SATでも攻めあぐねる立て籠もり事件。

警察が対応不可能な難事件のように思えた。

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