BEAST POLICEⅢ
しかし。

「倉本さん」

いつの間にか現場を離れていた巽が、何かを手に戻ってきた。

「時計塔の見取り図です」

彼はフェアレディZのボンネットの上に、その見取り図を広げる。

「…この見取り図でいくと、地下水道から時計塔の一階に侵入できるな」

「そうスね、地下からなら、犯人の狙撃を受けずに建物内に侵入できる」

難攻不落と思われた時計塔に、2人はあっさりと侵入ルートを発見する。

そうと決まれば話は早い。

倉本がソードオフショットガンを、巽がレミントンM700狙撃ライフルを手にする。

既に多くの犠牲者が出ている。

手をこまねいている暇はなかった。

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