BEAST POLICEⅢ
「埋める?沈める?」

オルロフの仲間が、物騒な単語を口にする。

「こないだ仕入れた新商品の的にすればいいじゃないか。まだ製品チェックも終わってない事だし」

「そうだな、商品の信頼性を確かめる意味でも、それがいいかもしれない」

「客に試し撃ちさせるのに使ったらどうだ?やっぱり生きた標的じゃないと、威力は分かりづらい」

次々と飛び出す不穏な発言。

肩を踏みつけられたまま、巽は生きた心地がしない。

「まぁ待てよ」

オルロフが踏み付ける足に、更に体重を乗せた。

巽の革ジャンに、ジワリと血が滲む。

「まずはコイツの素性を吐かせて、知ってる事洗い浚い喋らせてからだ。試し撃ちなんて、虫の息になってからでも遅くはない」

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