BEAST POLICEⅢ
「死んで悲しむ者がいるうちは…って何かしら?」

美奈の言葉は、どこか咬みつくようだった。

「……」

言葉の意味が理解できず、振り向く倉本。

そんな彼に。

「私、私」

美奈は自分を指差す。

「倉本さんが死んだら、私が悲しむわよ。頭数に入っていないなんて失礼ね」

「俺も数に入れて下さい…倉本さん…」

美奈に続いて、巽も言う。

「私だって悲しみます!」

環もいつになく声を張り上げる。

「一匹狼気取って、いい気分で出ていこうとするんじゃないわよ」

プイとそっぽを向く美奈。

「生きて帰って来るうちは、どんな怪我でも私が責任持って治療してあげるわ。帰って来なさい」

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