白雪と福嶋のきょり
閉め切られたカーテンの中、屹立する山を削り十二枚ワンセットのそれを縦横交互に重ね、小さな山をいくつも作っていくだけで一時間を要した。
そこから二箇所をホッチキスで止めて冊子を完成させていく。
漸く半分が終わった頃には随分と陽は傾き、混ざり合っていた光も蛍光灯の鋭さが主張を強めはじめてきていた。
「そういえばリカが言ってたわよ」
「ん?」
「ほんとモテるわね。福嶋」
その鋭さに、白雪の手首で揺れる金色のブレスレットが妙に輝く。
東雲は会議が長引いているのだろうか。まだ来る気配はない。
そこから二箇所をホッチキスで止めて冊子を完成させていく。
漸く半分が終わった頃には随分と陽は傾き、混ざり合っていた光も蛍光灯の鋭さが主張を強めはじめてきていた。
「そういえばリカが言ってたわよ」
「ん?」
「ほんとモテるわね。福嶋」
その鋭さに、白雪の手首で揺れる金色のブレスレットが妙に輝く。
東雲は会議が長引いているのだろうか。まだ来る気配はない。