白雪と福嶋のきょり
「呼ばれた先生の所へ並んで用紙と蝋燭受け取れー!」
学年主任の先生の声の後に、五箇所に分かれた先生たちが順番に番号とカップルの名前を呼んでいく。
本物のカップルが一緒に呼ばれた時は、お調子者の男子がこれでもかというほどに囃し立てていた。
「もうはやく呼んで欲しい。」
「ねー」
はじめは気怠げそうに雑談していたみんなも、緊張と高揚感で次第に会話が短くなっていく。
私は既に呼ばれる順番も一緒に呼ばれる人の名前も分かっているから、緊張も高揚感もないのは少し損した気分になった。
「102番、は組福嶋、は組白雪!」
新任の先生に名前を呼ばれて列の最後尾につくと。
「お前ら二人でカップルかよっ」
「ドキドキを返せっ!くぬやろっ」
「姫ー!お願い変わってー!」
「おーいはやく後ろに回せー」
何故か福嶋と私を責めるみんなの声の間から聞こえてきた新任の先生の声の後に、前から台に乗った一本のロウソクと紙が配られて。
紙には、102の番号とルート、丘の頂上へ登った後に付けるロウソクの場所が丸されていた。
学年主任の先生の声の後に、五箇所に分かれた先生たちが順番に番号とカップルの名前を呼んでいく。
本物のカップルが一緒に呼ばれた時は、お調子者の男子がこれでもかというほどに囃し立てていた。
「もうはやく呼んで欲しい。」
「ねー」
はじめは気怠げそうに雑談していたみんなも、緊張と高揚感で次第に会話が短くなっていく。
私は既に呼ばれる順番も一緒に呼ばれる人の名前も分かっているから、緊張も高揚感もないのは少し損した気分になった。
「102番、は組福嶋、は組白雪!」
新任の先生に名前を呼ばれて列の最後尾につくと。
「お前ら二人でカップルかよっ」
「ドキドキを返せっ!くぬやろっ」
「姫ー!お願い変わってー!」
「おーいはやく後ろに回せー」
何故か福嶋と私を責めるみんなの声の間から聞こえてきた新任の先生の声の後に、前から台に乗った一本のロウソクと紙が配られて。
紙には、102の番号とルート、丘の頂上へ登った後に付けるロウソクの場所が丸されていた。