コールセンターの恋愛事情
「とにかく、辻本が思っているようなことじゃないから心配しないで欲しい。

時がきたら愛菜にちゃんと話すから」

そう答えた小笠原さんに、
「時がきたらって、あたしはいつまで待てばいいの?」

城田さんが呟くように言った。

「城田、落ち着け。

間違っても暴走するな」

内場さんが城田さんの肩に手を置いた。

それに対して、わたしは嫌悪感を感じていることに気づいた。

興奮状態寸前の城田さんを落ち着かせているだけなのに嫌悪感を感じてしまった自分がわからない。

「そう言うことだから」

「あっ、おい!」

辻本さんの声に気づいていないと言うように、小笠原さんはその場から立ち去った。

時がきたらって、小笠原さんは何を考えているのだろうか?
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