コールセンターの恋愛事情
「愛菜、待った?」

そう言って城田さんの隣に座った小笠原さんに、
「ううん、今きたところだよ」

城田さんは首を横に振りながら答えた。

本当のところを言うと、1時間前からきていたんだけどね。

小笠原さんがマスターに注文を済ませると、
「それで…どうしたの?」

城田さんは声をかけた。

いよいよだ…。

わたしたちは顔を見あわせると、聞き耳を立てた。

一体何が始まると言うんだ?

もう時がきた以上、もう待てないぞ…。

そう思っていたら、
「ごめん!」

小笠原さんが城田さんに謝った。

「えっ…?」

突然謝った小笠原さんに、城田さんは訳がわからないと言う顔をしていた。
< 115 / 160 >

この作品をシェア

pagetop