コールセンターの恋愛事情
黒服の男たちに担がれるようについたところは、事務所だった。

「イタッ!」

「ギャッ!?」

「イデーッ!」

ついたとたん、黒服たちに投げ出された。

な、何が起こったって言うんだ…?

と言うか、もう少し丁寧に扱おうよ…。

ゴンと強く打ちつけた腰をさすりながら顔をあげると、絶句した。

「マジかよ…」

同じタイミングで顔をあげた辻本さんは青ざめていた。

内場さんのこめかみから汗が流れ落ちた。

「お前たちが『名取商事』の社員だな」

わたしたちの目の前にいたのは、スキンヘッドの強面の男だった。
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