コールセンターの恋愛事情
「は、はい…」

わたしたちはコクリと、首を縦に振ってうなずいた。

こ、ここはどこですか?

わたしたちの身に何が起こったって言うんだ?

スキンヘッドの強面はわたしたちの前に歩み寄ると、
「これを見ろ!」

ドスが効いた低い声で怒鳴られた。

ドン!

目の前に何かが置かれた。

視線を向けると、箱に入っている食べかけのチョコレートだった。

「先日テレビで紹介されていたチョコレートを取り寄せて食べたらな…」

強面の顔がズイッと近づいてきた。

怖い…。

躰からいろいろなものが出そう…。

あまりの恐怖にガタガタと躰を震わせていたら、
「種が入ってたんだよ!」

大きな声で怒鳴られたので、ビクッと飛びあがった。
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