コールセンターの恋愛事情
「た、種ですか…?

商品を拝見させてもらってもよろしいでしょうか?」

恐怖のあまり震えた声で言った辻本さんに、
「勝手に見ればいいだろ」

強面が言い返した。

「し、失礼します…」

辻本さんは会釈をすると、商品を手に取った。

チョコレートに種が入ってたってどう言うことなんだ?

そう思いながら、わたしと内場さんは辻本さんの手元にある商品を覗き込んだ。

「あっ…」

「おっ…」

「ああ、そう言うことか…」

その理由に、わたしたちは納得した。

「入ってただろ?」

そう聞いてきた強面に、わたしたちは視線を向けた。
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