コールセンターの恋愛事情
食べ終わった後の胃がムカムカする感じが苦手だから、甘いものが嫌いなのだ。

紅茶も砂糖やミルクを入れないでそのまま飲む派である。

「はーっ、女の子で甘いものが嫌いだなんて珍しいな」

辻本さんは珍しいものを見たと言うような顔をした。

そんなにも変なことかしら?

「嫌いなら仕方がないか…。

じゃあ、逆に何か好きなものはある?」

内場さんが聞いてきた。

「梅干しとか酢こんぶのような酸っぱいもの…と言うよりも、しょっぱいものが好きです」

そう答えたわたしに、
「渋い…」

辻本さんが呟いた。

丸聞こえだ、このヤロー。

「わかった、明日から用意しておくよ」

内場さんは微笑んだ。

「いや、それくらいはわたしが用意を…」

そう言ったわたしに、
「これくらいなら経費で落としてくれるから」

内場さんが言った。
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