コールセンターの恋愛事情
「とりあえず、蔵野か小笠原に電話して助けを…」

バタン

辻本さんがそう言ったのと同時に、ドアが大きく開かれた。

しまった、敵にバレた!

絶望を感じ、わたしたちは身を寄せた。

スマートフォンを後ろに隠すと、絶体絶命の状況に強く目を閉じた。

「神谷警部、いました!

地下に監禁されていました!」

えっ、警部…?

一体どう言うことなのかと思い、わたしは閉じていた目を開けた。

わたしたちの前にいたのは、制服を着た警察官たちの姿だった。

彼らはわたしたちの前に歩み寄ると、
「『名取商事』の辻本工さんと内場新さんと須知紬さん、ですね?」
と、確認をしてきた。
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