コールセンターの恋愛事情

えっ、何？

「両手をあげろ！」

突然向けられた猟銃の先と怒鳴り声に、わたしは言われるがままに両手をあげた。

「須知ちゃん、どうしたの？

何があったの？」

キッチンから内場さんが何事かと言うように出てきた。

「両手をあげろ！」

黒のニット帽に黒のシャツに黒のズボンと全身黒づくめの服装に身を包んだ男は、内場さんにも猟銃を向けてきた。

「えっ、あの…？」

内場さんは訳がわからないと言う顔で、だけど逆らえない様子で両手をあげた。

何？

一体何が起こったの？

「立て！

言うことを聞かないとぶち殺すぞ！」

また猟銃を向けられたうえに怒鳴られたので、わたしは慌てて椅子から立ちあがった。

わたしと内場さんは猟銃に追われるように、部屋の隅へと追いやられた。