コールセンターの恋愛事情
「京都府伏見区の出身で、好きな食べ物は干し芋と白玉、嫌いな食べ物は酢こんぶ。

あっ、須知ちゃんとは逆だね」

わたしに視線を向けた辻本さんに、
「どう言う意味ですか?」

わたしはにらみ返した。

「す、すみません…」

辻本さんはわたしから目をそらすと、記事に視線を落とした。

「そう言えば、蔵野って受付の松本と幼なじみじゃなかったっけか?」

内場さんは思い出したと言うように言うと、社内報をデスクのうえに置いた。

「松本って、あの黒髪碧眼の巨乳美女の?」

辻本さんが聞き返した。

「確か…」

内場さんは引き出しを開けた時、
「ごめんください」

外から声が聞こえたところを見ると、誰かがきたようだ。
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