コールセンターの恋愛事情
「初出勤に道に迷ってた頃が懐かしい…」
職場への道にすっかり通いなれてしまった自分を思いながら、わたしは息を吐いた。
「あら?」
その声に視線を向けると、
「あ、どうも…」
松本さんが目の前に立っていたのであいさつをした。
「あなた、コールセンターのところの…」
そう言ってきた松本さんに、
「須知です。
須知紬と申します」
わたしは自分の名前を言った。
「ああ、あなたが先月に起こった立てこもり事件のお手柄新入社員ね!」
松本さんは思い出したと言うように手をたたいた。
…何で知ってるんだ、バカヤロー。
わたしの中ではできることなら墓場へと持って行きたいくらいの恥ずかしい出来事なのに…。
職場への道にすっかり通いなれてしまった自分を思いながら、わたしは息を吐いた。
「あら?」
その声に視線を向けると、
「あ、どうも…」
松本さんが目の前に立っていたのであいさつをした。
「あなた、コールセンターのところの…」
そう言ってきた松本さんに、
「須知です。
須知紬と申します」
わたしは自分の名前を言った。
「ああ、あなたが先月に起こった立てこもり事件のお手柄新入社員ね!」
松本さんは思い出したと言うように手をたたいた。
…何で知ってるんだ、バカヤロー。
わたしの中ではできることなら墓場へと持って行きたいくらいの恥ずかしい出来事なのに…。