コールセンターの恋愛事情
七夕の日を迎えた。

空は7時を過ぎた辺りから暗くなり始めた。

「ねえ、話がしたいならどこだっていいじゃないのよ。

どうしてわざわざここへ連れてきたの」

訳がわからないと言う顔をしている松本さんに、
「それがちょっと折り入ったことなので、誰かに聞かれたくないと言うか…」

わたしは答えた。

「それで、この間の広場で話をしましょうって?」

「はい」

首を縦に振ってうなずいたら、
「すみません、ちょっと電話に出ますので少しだけお時間をいただいても…」

わたしはベンチから腰をあげた。

「ええ、いいわよ」

松本さんが返事したのを確認すると、わたしはその場から離れた。

ベンチから少し離れた草むらのところへ行くと、
「うまく誘導できたみたいだね」

内場さんが声をかけてきた。
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