コールセンターの恋愛事情
厳しい就職活動の末に手に入れた大手企業への内定。

素敵なオフィスライフに胸を躍らせていたのに、配属先はまさかの“ゴミ捨て場”と呼ばれているコールセンターと言う部署。

それだけならまだいいのに、本社から離れたところに建っているプレハブがそのコールセンター部署だった。

わたしのオフィスライフはどこへ行ったのですか?

わたしは一体何をやって、ここへ配属されることになってしまったのですか?

「本社から離れているけど、冷房と暖房もついてるし、キッチンもついてるから」

プレハブへと足を向かわせながら、辻本さんが話しかけてきた。

「はあ、そうですか…」

彼の後を歩きながら、わたしは答えた。

そんな心配をしている訳じゃないんだよ。

わたしは何をやらかして、その“ゴミ捨て場”と呼ばれている部署へと飛ばされたのかって心配しているの。

そう思っていたら、プレハブの前に到着していた。
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