コールセンターの恋愛事情
この時点でプライドが高いと思われたのは間違いないだろう。

マジで早く終われ。

そう思っていたら、
「うん、思った以上の成果が出たわ」

椎森さんは嬉しそうに言った後、それまでテーブルのうえに置いていたボイスレコーダーをスーツの胸ポケットに入れた。

えっ、終わり?

もう少し続くのかと思っていたら、あまりにも呆気なく終わってしまった。

「やっぱり、私の目は間違っていなかったわ」

椎森さんは嬉しそうに笑っている。

「は、はあ…」

彼女の笑顔にわたしはどう対応していいのかわからない。

「最後に写真を1枚だけいいかしら?」

そう聞いてきた椎森さんに、
「別に構いませんが…」

わたしは答えた。
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