コールセンターの恋愛事情
「お疲れ様でしたー」

「気をつけて帰れよー」

その日も無事に仕事――入社してから半年経ったからか、もうどうでもよくなってきた――を終えて、いつもの帰り道を歩いていた。

「んっ?」

誰かの視線を感じて、わたしは周りを見回した。

いつもの風景がそこにあっただけだった。

特に変わったと言うところはない。

「気のせいかな?」

わたしは呟くと、また歩き出した。

だけど、すぐに視線を感じて周りを見回した。

もしかしてとは思うけど、誰かに後をつけられている?

そう思ったけれど、
「まさかね」

すぐに首を横に振って否定をした。

今頃になって夏バテがきてしまったのかも知れないと思いながら、わたしは自宅へと足を向かわせた。
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