空を照らす向日葵
一度で地面につく足の裏。踊る肩。はふはふと歌う息。そして漫画さながらの転び姿。
「なに?」
この時は珍しく転ばずに僕のところまで駆け寄ってきたキミは。
「落ちた時に折っちゃったみたいで」
たった数メートルを駆け寄ってきたキミは、ずずいとあの蕾が付いた枝を差し出した。
もう少しで鼻に当たるところだったよ。
キミは距離感を掴むのも不器用だったから、この2年間で僕の反射神経と動体視力は随分と速くなったよ。