空を照らす向日葵

「プレゼント」

キミは、最後にもう一度目をしならせて、とたとたとた…と走っていった。

今思えば、キミが僕を追い越していったのはこの一度きりだったね。

いつもキミは、僕の横に駆け寄ってくるか、斜め後ろをついてくるかのどちらかだったから。

だから、僕がキミの小さくなっていく背中を見たのも、この一度だった。


キミの背中はとても美しかったよ。
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