現夢~ウツツノユメ~
③
「母さん、緊張してきちゃったみたい。
悪いけどちょっとお手洗いに
行ってくるから、そこで待ってて
ちょうだいね。」
賞味期限がとっくに切れている大福餅の
ような顔をした女性は、そう言い残し
そそくさとトイレの方に
駆け込んで行った。
僕は仕方がないのでやれやれと
思いながらもトイレの前で腕を組み
待つことに決める。
ふと、窓を覗くと先刻から
降っていた雨はさらに勢いを増し、
しまいには雷鳴の音が轟くほどに
騒めいていた。
嫌でも聞こえてくるこの雑音は僕の心を
よりいっそう〝不快〟にさせる。
それほどまでに騒がしかったのだ。
あれならば人の足音くらいなら
容易に消すことも可能であろう。
悪いけどちょっとお手洗いに
行ってくるから、そこで待ってて
ちょうだいね。」
賞味期限がとっくに切れている大福餅の
ような顔をした女性は、そう言い残し
そそくさとトイレの方に
駆け込んで行った。
僕は仕方がないのでやれやれと
思いながらもトイレの前で腕を組み
待つことに決める。
ふと、窓を覗くと先刻から
降っていた雨はさらに勢いを増し、
しまいには雷鳴の音が轟くほどに
騒めいていた。
嫌でも聞こえてくるこの雑音は僕の心を
よりいっそう〝不快〟にさせる。
それほどまでに騒がしかったのだ。
あれならば人の足音くらいなら
容易に消すことも可能であろう。