現夢~ウツツノユメ~
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「でーきた♪」

彼女は上手に皮むきができたのが
よほど嬉しかったのであろうか、
若干はしゃぎながらこちらにリンゴを
持ってきた。


「…まぁ?」

「ん?」

「…ふふっ。」

「…どうかした?」

「いや…別にそんな深い意味はないのだけれど…

カーテンの光を覗き込むあなたが

〝一枚の絵〟のように見えて、
とても綺麗だったの。」

「…そう。」

「うん…。」

「…。」

「…。」

「…ねぇ、梨沙。」

「…なあに?」


















「…〝愛してる〟」
























ーfin ー




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