チョコレート×キャンディ
「礼〜。着席〜」


のんびりでちょっと適当そうな声。

先生は黒板にチョークで名前を書いた。



塚本一朗



生徒全員が黒板に注目する。


「先生ー」


聞き覚えのある声がした。

私は声がした方向、一番教室の中央に顔を向ける。

そこには名簿を見ながらひじをつく桜井君。


「字、間違ってる。月じゃなくて……」


桜井君が宙に指で字を書く。

先生は慌てて字を直した。



塚本一郎



自分の名前間違えるって……。


そう思いながら、まず先生から入学おめでとうの言葉。

それから、自己紹介をすることになった。


「じゃあ、先生ちょっと職員室に紙取ってくるな」


意外と親しみやすい塚本先生は、職員室に自己紹介の用紙を取りに行った。



先生がいない間に、誰からやるか決めるように言われた。

男の子の1番と23番と女の子の31番と47番がジャンケンすることになった。



んだけど……………



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