チョコレート×キャンディ
右の列に座っていた私達は、前に置いてある紙を取った。


「んじゃ真ん中ー」


ザワザワ騒ぎの教室をふと見回すと、真ん中の列の桜井君は、他の男子と真逆のように静かにしていた。

いつもの桜井君とは結び付かない様子。


「里美! 何番?」


「へっ? えっと……」


くしゃくしゃな紙を広げると、赤いペンで数字が書いてあった。


「7番!」


「あたしは11番! ちょっと待ってよ……」


千香ちゃんは黒板を見出す。

いつの間にか、黒板には赤と青のチョークでバラバラに番号が書いてあった。

たぶん、女子が赤で男子が青だから……


「やった、また前後じゃん! あたしが前だからこのまんまだよ!」


「ホント!? よかったぁ……」


千香ちゃんと近くなれたことにホッとしながら、前後の位置まで同じことに苦笑した。





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