チョコレート×キャンディ
「くっそ。俺またこの席なんだけどぉ!」


不満げに叫び出した桜井君を、皆一気に注目する。


「草太も!? 僕も……」


「隆史も!? 次も一緒かよ、変わんねー」


一緒に苦笑し出した二人。


あれ、あの席の隣って……。


「ち、千香ちゃん! 私達、桜井君と小岩井君と一緒だよ……」


「ってことは里美、桜井君の隣?」


「う、うん……」


どうしよう、なんかどうしよう……。



「席確認したか? それじゃ動けー」


皆一斉に机を動かし、自分の場所へと向かう。

飛び交う声達を聞きながら、時計の針が進むたび、心臓はドクドクと響いてきてて。



すぐ右隣に、桜井君がいるこの位置まで来てしまった。


まだ机が男女で離れてるだけ、安心する。


「あ、今日から机隣同士くっつけろよ」


「「「「「 えーー!? 」」」」」


先生の突然な発案に、皆の声が重なり合う。


そういや、小学生のときもこんなことあったな……。




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