チョコレート×キャンディ
「それを昨日の晩……銭湯のノレンと替えてさっ」


「えっ!?」


思わず声が大きくなっちゃった。

先生には聞こえなかったみたいだからよかった……。


「したらすぐ俺らだってバレたらしくて、学校に電話きたんだって」


桜井君はお構い無しにしゃべり続ける。

だけどわざわざ理事長室にまで連れてかれるかな?

いつもはそれくらいなら、職員室レベルで済むし……。

高級なノレンだったのかな?


「理事長なんて言ったと思う!? “ワシの弟の店で何をやっておる!”だよ!? 兄弟だったの。理事長と銭湯の店主!」


桜井君は笑ったような、驚いたような、コロコロ変わる表情。


「めっちゃ怒られてさ。絶対理事長ブラコン!!」


桜井君は力強く机を叩いた。


「じゃ、そこのうるさい桜井と新垣で決まりな」


「「 へ? 」」


いきなり言われた先生の言葉。

さっきまで話しちゃってたから、なんのことか私達にはさっぱりだった。




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