チョコレート×キャンディ

_聞きたくなる声

「いってきまーす!」



茶色い板チョコのようなドアを開けた私は、同じ色合いのローファーを地面で2回鳴らした。

きちんと履かれた靴には、もう慣れた。




寝込んだ日からまる2日。


熱が下がって、わずか2日ぶりの学校だ。

そして今日は部活発表の日。



昨日夕方に千香ちゃんが家に来てくれて、代わりに入部届けを出してくれたことを知った。


だからたぶん、テニス部に通ってると思うけど……。


テニス部希望の人多かったし、大丈夫かな?

ただでさえ、清掃委員で遅れたり、届け提出のときに休んじゃったし。


そんなネガティブな考えが次々生まれてきた。




「さーとみ!」


「うわっ」



歩きだそうとした瞬間、後ろから背中を押された。



「何暗い顔してんの? もう治ったんでしょ?」


「千香ちゃん……」



いつものように、朝から明るい顔の千香ちゃん。


私は背中を撫でながら、千香ちゃんと学校へ向かった。











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